色覚障害とデザイン -(1/2) |
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色覚障害は、健常者に対して色彩に対する認識が異なる状態です。医学的な説明は、岡部正隆氏/伊藤啓氏によるサイトをご参照ください。
ここでは、色覚障害とGUIデザインを中心に説明します。
日本人男性の中で、第1色盲(赤視物質欠失)および第2色盲(緑視物質欠失)の方が20人に1人存在しています。 この方達にとって健常者とは異なる色空間の中で視覚世界が形成されています。 色覚障害は先天性のものであり、生まれてから生涯この色空間内で生活しており、この視覚世界に慣れており、通常は違和感を感じることはありません。
しかしながら、健常者向けに作成された色情報と同じレベルで情報を取得することができない為、デザインに対する感じ方は、大きく異なります。「新緑の中の赤いハイビスカス」はその色彩的なコントラストの印象をつかむことはむずかしそうです。
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印象差の発生を回避した画面デザインは行うことは現実的にはできません。
残念ながら感性の豊かさを必要とするビジュアルデザインの分野で健常者と同等なデザインサービスを提供するのは無理といえるでしょう。
しかしながら、操作性や安全性、利便性といった機能が必要とされるGUIデザインにおいては、色覚障害の方を無視することはできません。男性向け製品が2000台売れたら、そのユーザーの中に100人も色覚障害を持たれた方がいます。
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マーケティング的に考えれば大きなビジネスチャンスが潜在している市場(日本人男性で300万人)ともいえます。
GUIデザイン(特に製品デザイン)を行う際には、製品仕様として「色覚障害対応」を行うか否かを明確にしてから進めていく必要が有ります。
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解説の続き |
※この説明に使っている写真等のイメージは、Vischeck.comのVischeckPS - Macを使って、色覚障害状態を再現しています。
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